病棟看護師の仕事は多岐にわたります。入院患者のケアや医療処置、事務作業、外来とのやり取りなどさまざまです。これらの作業を看護師同士でコミュニケーションを取りながら、外来と連携し臨機応変に行っていきます。
では、具体的にどのような業務があるのでしょうか。病棟の特徴としては、外来とは違い、患者にとって病院が生活の場になるということです。そのため、看護師は医療行為以外に生活の介助にも携わります。
主に毎日のルーティーンとしては、患者の状態を確認し、バイタルチェックを行い、医師の指示のもの採血や点滴、投薬等を実施します。そうした医療行為に加え、食事の配膳、排泄、入浴の介助といったサポートに入ります。寝たきり状態の患者に対しては、体位変換を定期的に行います。このようにやることは幅広く、柔軟かつスピーディーな業務遂行力が求められます。
そのほか、検査や手術がある患者の搬送や、緊急の入院患者の受け入れといった形で、外来との連携を取ることも看護師の業務です。加えて、カルテへの記載等の事務処理や、カンファレスによる他の患者の状態共有、入退院の対応、ナースコールへの対応も担っています。これらの業務を日勤と夜勤に分かれて24時間体制で行っています。
また、治療の一環として、患者への精神的なケアも大事な仕事になります。細やかな声掛けとコミュニケーションで患者の不安・ストレスを軽くし、スムーズに回復に向かうよう後押ししなければなりません。
それと同時に意識しなければならないのが、病棟の空調や衛生、物品等を含む環境整備です。ベッド周りがごちゃごちゃしていたり、日が当たらず暗かったりするだけで、患者にとっては大きなストレスになります。より良い形で療養するためには、できるかぎり普段の生活と変わらない快適な状況をつくる必要があります。病棟看護師として活躍されている方は、ぜひ医療の基本となる環境整備をこまめに再確認することをおすすめします。