病棟看護師は、医療行為のみに限らず、患者の生活に関わる多くの業務を担います。具体的には、排泄・入浴・食事などの生活動作のサポートに入ることになります。そのほか、患者や家族の精神面でのケアをはじめ、事務作業・備品の管理・外来や他の職種との連携なども求められます。こうした幅広い経験は飛躍的にスキルを向上させるものであり、看護師に必須なスキルは病棟でほとんど学べるといっても過言ではありません。
さまざまな処置や対応のほか、生活面における介助や体位変換、移動支援等を経験することは、この先の転職活動にも役立ちます。また、色々な業務に携わることで、自分にどのような業務が向いているかを知るきっかけにもなるでしょう。病棟で経験を積むことは、看護師としてのキャリアを考慮しても、大きな財産となるでしょう。
また、病棟は基本的に24時間体制でケアにあたることになります。当然、看護師は日勤・夜勤のシフト制となり、生活リズムが不規則になって体力面・精神面のストレスが蓄積しやすい傾向にあります。できる限り生活リズムを整えたり、食事・睡眠に気を付けたりとセルフケアを意識することが重要になってきます。ここで、夜勤のこなし方をマスターしておけば、どんな職場でも無理なくクリアできるようになるでしょう。
このように、病棟看護師の業務には、看護師としての必要なスキルを習得する要素が詰まっています。病棟勤務をひと通り経験しておけば、他の病院や診療科に移動しても難なく従事することができるでしょう。また、自分の苦手な業務に気付くことにもつながるため、自分がよく見えていない新人看護師におすすめの現場です。