病棟には一般病棟の他に、療養病棟、回復期リハビリテーション病棟、急性期病棟、地域包括ケア病棟といったさまざまな種類があります。それぞれの病棟には特徴があり、看護師の仕事内容も異なってきます。
療養病棟とは、急性期の治療を受けた後も、医療サポートが必要と見なされた慢性期の患者を対象にした病棟のことです。介護士と連携しながらケアにあたるため、介助の仕事が多くなります。長期間の入院が必要な患者が多いため、患者やその家族一人ひとりとじっくり向き合うことができます。
回復期リハビリテーション病棟は、急性期病棟での治療を終え、リハビリを中心としたケアが必要な患者が入ります。脳疾患で体が動かしにくくなった人や骨折などで動けない患者に関わるような事例が多いです。作業療法士、理学療法士、言語聴覚士と連携をとり、退院後の患者の自立、生活向上を目指します。
急性期病棟は、重症度の高い患者が入る病棟であり、入院期間も短期間になることが多くなります。処置や検査の補助、医師の診療の補助、人工呼吸器の管理などの業務があり、手早い対応が求められます。
地域包括ケア病棟は、急性期病棟での治療を終え、比較的安定した状態の患者が入る病棟です。在宅や介護施設への復帰を目指したケアを行います。具体的には、入浴・食事・排泄などの介助にあたります。中には復帰に不安を抱く患者もいるため、精神的なケアも大切になります。
このように、病棟ごとに患者の状態が異なり、業務内容や求められることも違ってきます。病棟看護師として働きたいと思っているなら、それぞれの違いを理解し、自身のスキルを活かせる場所を探すことが大切です。